さてさて今日は統合失調症の薬についてお話ししようと思います
最近学ぶことが多いのでシェアさせてくださいっ
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薬学生なら絶対習うクロザピン。
これは非定型抗精神病薬で、特に治療抵抗性の統合失調症に用いられます。
ちなみに、統合失調症はschizophrenia (スキソフリーニア)、抗精神病薬はanti-psychotics(アンティ・サイコティックス)と言います。
陰性症状にも陽性症状にも効果があり、しかも錐体外路症状が出にくいという利点の多いクロザピン。
しかし白血球減少や好中球減少という重篤な副作用が発生する可能性もあるため、定期的な血液検査が必須です。白血球や好中球減少が起こると感染症のリスクが増大します。ただの風邪も、風邪では済まない重大な感染症に発展してしまうから注意しなければいけません。
このクロザピン、日本では2009年に承認されました。海外ではその優れた治療効果によってもっと前から使われているようです。私はこれまで日本でも、オーストラリアでも見る機会がなかったのですが、新しい職場が様々な患者さんが来る薬局で、クロザピンを服用している患者さんも数名持っています。
ですがクロザピンを調剤するためには色々なルールがあるんです。
まず、特定の機関に私の名前を登録しないといけません。
ということで先日、職場にクロザピン・コーディネーターのケリーを呼んでクロザピン・トレーニングを受けました。

先ほど書いたように、クロザピンは定期的な血液検査が必要です。患者さんは、血液検査を受けてからドクターを予約し、白血球と好中球が通常範囲内であることが確認できてからドクターから処方箋を受け取ります。薬剤師はその血液検査結果を確認してからしか調剤できません。
通常、クロザピンを開始して最初の18週間は、毎週血液検査が必要。ですのでクロザピンは病院の薬局で処方されます。(病院で検査→処方なので管理しやすいですよね。)
しかし18週以降、血液検査に問題が無ければ、月一の検査のみで街の調剤薬局で受け取ることができます。その場合、薬局薬剤師は調剤する前に、患者さんの血液検査結果を確認する必要があります。
毎週病院に行かなくても良くなるため、患者さんのQOLは格段に向上するはず。
日本だったら検査も処方箋もらうのも病院で全部できるかもしれません。ですがオーストラリアでは、血液検査のために予約して、結果が出たら病院に予約して、、、、とにかく工程が多いんです。だから患者さんの負担も多い。薬剤師も病院に検査結果を確認して・・・とかなんとかやっていると、もう大変です。
その工程をスムーズにしましょうということで、クロザピンをモニターするオンラインシステムがあります。患者さん自身はもちろん、処方するドクターも調剤する薬剤師も、センターに登録されている必要があります。このシステムのおかげで、血液検査結果が登録者から常にアクセス可能になります。患者さんの血液検査結果とクロザピンの処方内容が一括して見ることができる、画期的なシステムなのです。
血液検査結果はドクターが入力する場合もあれば、薬剤師が結果を受け取って入力する場合もあります。処方箋を受け取ってから、そのオンラインシステムにアクセスし、
✅血液検査が行われたこと
✅白血球・好中球が基準値以内であること
を確認してから、調剤することができます。
その際に薬剤師は用量用法もしっかりシステムに記録します。
さらに血液検査実施日と処方箋が書かれた日、そして調剤する日がすべて48時間以内でなければ、クロザピンは調剤してはいけません。それ以上だと、白血球・好中球の結果が変わってしまっているかもしれないため、再検査が必要になります。
今回ケリーからクロザピンを調剤するまでのステップについてレクチャーを受け、オーストラリアのクロザピン・センターという機関に登録されました。これで私もクロザピンを調剤できるようになりました!日本もオンラインシステムを使用していると思いますが、街の薬局でクロザピンを服用している患者さんと接する機会はあるのでしょうか?ご存知の方教えてください。
ちなみにanti-psychoticsは体重増加、便秘(かなり重篤になるケースも)、眠気などの副作用もあります。血糖値も上げてしまう可能性があるので体重管理はしっかり行うことが大切です
さらにタバコやカフェインと相互作用してしまう性質も持っているというクロザピン、なかなか奥が深いです
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