オーストラリアで薬剤師

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2020年02月

武漢市に臨時で建てられた病院が完成したそうです↓


これ、見てみてください。
凄いから。
24時間働き続けて、たった10日で建設されました。

ライブビデオ見たのですが、一部屋ごとにトイレとシャワールームがあったり、部屋の外から食事を運ぶための小さな窓(UV照射付きで殺菌もできる!)がついていて、さらに換気扇も医療グレードのフィルターがついていて外に感染源を漏らさないようにしているという、完全に感染症病棟!

これは世界で前代未聞でしょう。
全世界の医療関係者が注目しています。

もう一つ、建設中の病院があって、それもあと数日で完成するとのことです。

これが出来れば、3000人の患者を治療できることになります。

それでも毎日2000~3000人のペースで感染者が増えているので、まだまだベット数が足りません。
今感染してしまった人は、病院にも入れず、家にいるしかありません。

家族も感染するし、治療されないから、あとは自分の体力との闘いです。

病院に入っても、治るまで家族とはもう会えないし、亡くなってしまった後もご遺体は完全隔離され、家族とは面会禁止です。
これが「感染症」の現状です。私たちが今まで見たことが無い、戦争時代のような状況が起こっています。

今現在の治療は、とりあえず抗ウイルス薬のIVとステロイド剤のIVだとジャーナルで読みました。先週読んだときはオセルタミビルだったけど、今は抗HIV薬も試しているところだとか・・・。
莫大な医療費がかかっています。

日本だったらもうやっていけません。

薬も足らないし、他にも治療を必要としている患者さん(ガン患者、心臓病、手術を控えていた人など)にまで手が回らない状態。交通もストップしているから、他の州の病院にまで送れる措置がない。

透析を必要としている患者さんはどうなっているんだろう。

私たちが今見ているのは、今後同じようなことが起こった時の(いい言い方がみつからなくてすみませんが)手本になります。

これ以上犠牲者が増えないように、祈るばかりです。


中国政府からのアップデートです。
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武漢市がある湖北州では、新型コロナウイルス感染が確定した患者数が9074人。
新型コロナウイルス感染による死亡者は294人。

問題なのは、
それ以外に、まだ未確定だけど感染の可能性がある人が中国全土に約2万人もいるということ。
さらに、死亡者294人の中には、まだコロナウイルスとの因果関係が確定していない死亡者は含まれていないということ。

他の地域を見ると、死亡に至る確率はかなり低いです。
その他の地域はまだベッド数があるし、今回の事態で準備する時間があったからだと思います。
医療サポートも十分受けることが出来る状態なので、死亡率がこれだけ少ない。

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このグラフの横軸の一コマは1日単位です。このグラフからわかるように、ウイルス感染は指数関数的に増大します。
これに、医療体制がついていけていないんです。

一日に何倍も感染者が増えてしまうので、ベッド数が足らない。
となると、ケアを受けられる人が限られてしまいます。普通なら助かるところも、治療が行き届かずに助からない場合が多いからこうなってしまっている。

これを聞くと本当に戦場です。

私の中国の医療の印象は多分、多くの日本人が抱いている印象と異なるかもしれません。
私が研究者だった頃、日々アップデートされる最新の論文のほとんどは中国の研究チームからのデータでした。発表されるまで、データー取って、分析して、結果が出て、もっとデーター取って、確信して、論文書いて、提出して、リジェクトされて、書き直して、提出し直して・・・・やっとアクセプトされるまでどれだけの労力と時間がかかることか。
もちろん人数が多いし、競争率が高いのもありますが、とにかく彼らのスピードはすごかったのを覚えています。朝起きたら、まず先を越されていないかどうかパソコンでチェックするっていう、クレイジーな生活を送っていたなぁ‌ それだけ、研究の世界でも彼らの能力とスピードは、恐れられているほどです。貧富の差がまだあるので、医療体制にものすごく地域差があるということはもちろんあるし、そこは改善すべき部分ですが、中国の大きい地域での医療体制は、世界でもトップクラス。武漢もその大きい地域の一つです。それでも、治療が行き届かない現状。だからWHOもこれは只事じゃないと宣言したわけです。

感染症なので、患者を違う地域の病院に送るわけにもいかないし…。

これだけの人数が感染しているということは、ウイルスがすでに変異している可能性も十分考えられます。

下の表は世界各国での罹患率。
赤いコラムの数字が感染者を表します。日本も、オーストラリア(上から5番目)も増えていっています。
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相変わらずオージーは『大丈夫でしょ』というイージーゴーイングな印象を受けます。オーストラリアに来る情報は、1日2日遅れてるので、最新の情報を知らない人が多いからね。
パニックになってる人を批判したりも....。

私も、パニックにはなってほしくないんですよ。
でも感染すること自体への怖さだけでパニックになってるんじゃない。それ以上に、自分の仕事、生活や将来、家族の生活まで今後影響してくるかもしれないという見えない不安が、いつ終わるのかわからないその不安がその背景にあるということを、知ってほしいのです。

このまま武漢は、武漢に住んでいる人は、どうなってしまうのだろうか。
そして、中国がこのまま経済ストップしたら、世界はどうなってしまうのだろうか。
これが日本で起きたらどうなるのか。

早く収束してと願うばかりです。






2月1日、昨日の夕方に、オーストラリア政府が重大発表しました 

もう日本領事館から連絡が来ていると思いますが、これから2週間は中国本土に立ち寄った外国人(永住者以外)はオーストラリアに入国できません。

ということは、日本からの直行便ならOKですが、上海などの中国での乗り換え経由だと、オーストラリアに入国できなくなります。

中国からの留学生はもちろん、日本からオーストラリアに留学しようとしていた、もうチケットまで取ってしまった人たちには大打撃です‥‥。

オーストラリアの有名大学には、もちろん世界中から学生が集まっています。

もちろん日本人もいるけど、中国からの留学生もとても多いです。

となると、大学も通常通りに始めることが出来なくなります。

もうモナシュ大学は、新学期の開始を遅らせることが決まっているそうです。

だって、大学で感染が広まると大変なことになるだろうし、このせいで授業に遅れてしまい、単位が取れなかったりしたら不公平。もちろん、このいつまで続くかわからない状態で、自分の単位を心配したり、職探しを心配したり・・・将来への不安は募るばかりだと思います。


旦那ちゃんが働いている会社(オーストラリア企業)でも、中国に帰っている同僚が沢山いるそうです。
彼らのほとんどは永住者なので、入国には問題ないとは思いますが、それでも「帰国したら症状有り無し関係なく、2週間は家に引きこもる」と感染を広めないように仕事を休んでるので、仕事にも影響が出てきます。武漢の人だったら、いつ中国を出してもらえるかもわからないので、仕事に穴をあけることになります。その間、誰が仕事をするの?いつ帰れるかわからず、仕事への不安もあり、もうストレスはものすごいはず。

今回はオーストラリアでビジネスしている人にも大打撃。帰ってこれないから仕事できないし、従業員にも給料が支払えない。オーストラリアの物価は高いので、今現在悲鳴を上げているビジネス、従業員は多いはずです。

今後、留学生が入ってこれなくなったら、レストランも閉店するし、学校も危うい。すでにブッシュファイヤーの影響で収入が厳しい観光業界も、さらに状況が厳しくなります。

とりあえず2週間ということで、様子見で今後状況によって変更はされるかと思います。

でもそれだけ中国がもたらす世界経済への影響は大きいという事がわかります。
早く収束してくれることを願っています。



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