いつもブログを読んでくださりありがとうございますオーストラリア薬剤師のマギーです。

オーストラリアにはパブリックホスピタル(公立病院)とプライベートホスピタル(私立病院)があり、パブリックの場合はメディケアでカバーされるため、入院費用は部屋代まで全てカバーされます。

しかしプライベートホスピタルに関しては部屋代は実費です。

そこで皆さんが気になるのは一体いくらかかるのか??だと思うので、このブログで少し綴ろうと思います。

私が入院したプライベートホスピタルでの1日の入院費用(部屋代)は

・大部屋 $1171.00 (日本円で約10万円 ※2023年8月現在での為替ルート)

・プライベートルーム $1207.00 (日本円で約11万円)

・ICU $3354.00(日本円で約31万円)

でした。

1日ステイするだけで・・・です。
こんなにかかるの‌ですよね・・・

しかも大部屋とプライベートルームの差がかなり小さいのも謎。

これを『ビジネスだ!』という声もありますが、欧米ではパブリック(公立)とプライベート(私立)というシステムがすでに成り立っているため、このことについての議論はこの記事では触れずに進めたいと思います。

私の場合今回2回入院しましたが、プライベート保険のお陰で病院に支払ったのは$750のみです。年に一度入院する時に$750を支払えば、後は何度入院しても保険会社の負担となり、患者が払うのは$0。

(後から追加で払ったのは、入院中に行った血液検査の費用のうち自己負担分の$200ぐらい。)1度目の入院でははじめの2日間は大部屋でしたが、後はプライベートルームへ移動させてもらいました。2回目の入院は初日からマタニティー専用のプライベートルームでした。

私が加入している保険ではその年の病院利用負担額は$750でしたが、保険会社や加入しているプランによっても異なります。ですが、その年の病院利用料金として約$500-800ぐらい支払えば、後の差額はすべて保険会社の負担となります。(※参考までに。ご自身がお持ちの保険のプランを必ず確認してください)

オーストラリアで保険に加入することを考えている方は、『プライベート保険』と言ってもプランによってカバーされる範囲に違いがあるため注意してください。

例えば一番お得なプランだと、ある特定の疾患や手術での入院に限って部屋代がカバーされる等の条件があったりします。そういう場合は、カバー範囲外での入院となった場合、プライベート保険が効かずに実費となります。

そして申し込んでからwaiting period がある場合もあるため、注意が必要です。

また、出産費用がカバーがされるプランだと、大抵の場合は申し込みから1年経たないと有効にはなりません。

ですのでプライベート保険を選ぶ際は、値段も勿論ですが、有効になるまでの期間やカバー範囲をきちんとチェックして申し込みすることをおすすめします。

私がこの記事を書こうと思った理由は、実体験から痛い学びをしたからです

あれは旦那ちゃんの闘病生活がすでに始まっていた頃のお話です。

1回目の生検手術では癌の種類が特定できず、次に全身麻酔でのリスクの高い本生検をすることになった時。

腕の良いENT surgeon (耳鼻咽喉科医)に執刀をお願いしていたのですが、パブリックホスピタルだと手術室の空きを待たないといけなくて、どれだけ時間がかかるか分からないということでした。呑気に待っていられるような状況ではなかったため、そこから1週間とちょっと後に予約できるプライベートホスピタルでの手術となりました。それでも一週間以上も待たないといけないのか・・・と絶望した記憶があります。

当時、一応プライベート保険は持っていた旦那ちゃん。きっとカバーされるだろうと思っていた手術と入院費用が、後から保険の詳細を見て愕然一番下のプランだったため、簡単な手術のみしかカバーされず、予定している首の手術は含まれていないことを知ってどん底に落とされました

私はマイナーだけど色々トラブル持ちなのと、出産も考慮に入れていたのでその時には出産付きのカバーにアップグレードしていました。あの時は本当に代わってあげたかったです

勿論、例え実費でも手術を受けることは決めていましたが、ここで『保険に入っていたのに全く使い物にならない‌何のために入っていたんだ‌』と精神的にとても痛い思いをしたのです。

私達がプライベート保険に入ったのは30歳になる時で、当時30代前半だった私達。今まで大きな病気を何ひとつしたことがない旦那ちゃんは、詳細もあまり気にせず、特にこんなに大きなことになるとは予想もしていませんでした。

若くて健康だと、わざわざお金を払ってまでプライベート保険に入ろうとは考えにくいですよね。実際に当時同年代の友人の中には『健康だから大丈夫』と保険を考えない人も多かったです。だって若い人がプライベート保険で『得した』と思うのは、持っていればメガネやコンタクトレンズの費用が安くなったり、歯医者のチェックがカバーされたり、レメディアルマッサージに使えたり・・・そいうことしか使いませんもんね。使わなかったら、保険代が損だと思ってしまうのも仕方ありません。

結局彼の場合は状態がみるみる悪化してしまい、パブリック病院の救急病棟に行ってそのまま入院することに。予定していたプライベートホスピタルでの手術日までにはすでに血液腫瘍内科に移動していました。しかもパブリックホスピタルの外科医が、『これはリスクを伴う手術だから』という理由で執刀を拒否

執刀できる人が見つかるまで生検も出来ないという事態に

いやいや、患者が目の前で死にそうなんですけど・・・。

生検するためにあとどれだけ待たなきゃいけないのかもわからない、もう崖っぷちの状況でした

このように、基本的にパブリックホスピタルの場合は、無料なので執刀医は選べません。さらに、手術になるのがいつかもわかりません。その日になって急に決まって手術となることも。

幸いお願いしていた執刀医が、プライベートホスピタルだけでなく彼が入院していたパブリックホスピタルでも週に何回か勤務していたため、緊急である状況を説明して、すでに入院していたパブリックホスピタルで本生検の手術を執刀してもらいました。

なので、結果として入院費用は無料となりました。同じドクターでも、このようにプライベートとパブリック両方に勤務している場合は、執刀する場所によって費用が変わってきます。私達が経験したのはかなり稀なケースかもしれませんが・・・。実体験からの学び。


(レアなケースですが、パブリックホスピタルでもプライベート保険を使って、指名したドクターに診てもらうことはできます。その場合は部屋をアップグレードするなど多少の考慮はしてくれるのかもしれません。)

私達はその痛いレッスンを学んだ後、プライベート保険を見直して彼のプランをアップグレードしました。ちなみにオーストラリアでは日本のように長期入院はさせてもらえないので、パブリックホスピタルでは手術当日に退院させられたりします。救急行っても24時間以内に退院させられることが多いです。必要な処置をして、あとはGPに送るという流れです。多額の医療費を使っているため仕方ないかなと思います。病院としてもベッド数を確保しておく必要がありますしね。プライベート病院だと、多少余裕持って日数大目に病院にいさせてくれるケースが多いように思います。

オーストラリアではメディケアだけでも十分な医療が受けられる、とても恵まれた国です。しかしプライベート保険を持っていると、単に設備や食事の良さという表面的な理由以上に、万が一の場合に選択肢が増えることを学んだのです。

プライベート保険、できれば使わずに済みたいという思いは皆さん同じ。

必要になるかならないかは、誰も入る時点ではわからないため、難しい選択かもしれません。

本当に人生何があるかわからないので。

是非、パートナーさんと話し合ってみてください。

この記事が、オーストラリア在住の方でプライベート保険に加入するか迷っている方の参考になれば嬉しいです。