いつもブログを読んでくださりありがとうございますオーストラリア薬剤師のマギーです。

なかなかブログを更新できずすみません。

最近、私はEMDR(眼球運動による脱感作および再処理法)というトラウマ治療の一種を体験したので、今日はその体験記を綴ろうと思います。

『トラウマ』と書くとものすごく大げさに聞こえるかもしれませんが、皆さんも思い出すと嫌な思い出や出来事って人生の中で何度か経験したことがあるのではないでしょうか。

今までにも、サイコロジストのセッションやCBT(認知行動療法)、マインドフルネスなど、いろいろなアプローチを試してきました。でも、他人に「嫌な思い出を話す」プロセス自体がとてもつらくて、セッション後に逆に気分が落ち込んでしまうことも多かったんです。

そんな時に出会ったのがEMDRでした。


RMDRって何?

EMDRは、Eye Movement Desensitization and Reprocessing(眼球運動による脱感作と再処理)の略で、元々はPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療として開発された心理療法です。

過去のつらい記憶にまつわる感情や反応を、左右の眼球運動や音、タップなどの両側性刺激を使って少しずつ和らげ、記憶の再処理を促すという方法です。

イメージで言えば、「過去の記憶に対する脳の”とらえ方”をアップデートする作業」とも言えるかもしれません。


私がオンラインEMDRを選んだ理由

サイコロジストからEMDRのことを教えてもらい、さらにEMDRを受けたことがある友人の話も聞いていてずっと興味はあったのですが、子どもが小さいと、なかなか1人で外出して通う時間もなく…。今まで保留状態でした。そんなときにたまたま見つけたのが、オンラインのグループEMDRセッションでした。「これなら自宅で参加できる!」と思い、思い切って申し込んでみたのがきっかけです。
今年の自分への誕生日プレゼントとして選んだ自己投資です


受けた感想

とにかく実際に体験してみないと信じない私。

正直、本当に効果あるの??と半信半疑で臨みました。

グループセッションということに対しても少し抵抗があったのですが、グループ形式とはいえ、自分のトラウマの話を全体にシェアする必要はなく、自己紹介も無くセッションに入ったのでホッとしました。まず思ったのは、過去の出来事で苦しんでいる人は自分以外にもたくさんいるのだということ。

セッション中は、過去の出来事を思い出さないといけないので、その過程で少し心が揺れることはあります。イライラが強くなることもあります。

一回目はかなり疲れました。

初めての経験だったし、セッションが夜遅かったのと、目を使って集中したからかもしれません。でも一回目のセッションの後、セッションでワークした過去の事を思い出すことはありませんでした。自然に、その出来事について考えなくなっていました。

結果として、私は「これは効果がある」と感じました。

もちろん、魔法のようにすべてのつらさが一瞬でなくなるわけではありません。でも、今まで何度も繰り返しフラッシュバックのように思い出していた出来事に対して、少しずつ心の距離ができていく感覚がありました。

もちろんトラウマの深さにもよると思いますが、以前は思い出すだけで落ち込みが激しかった出来事も、少しその落ち込み度合いが軽減する、そんな感じでしょうか。

トラウマじゃなくてもOK

EMDRというと「トラウマがある人向け」と思われがちですが、実際はもっと幅広い感情にアプローチできるのだなと実感しました。

たとえば、

  • 何度も思い出して落ち込んでしまう出来事

  • 頭では気にしないようにしているのに、ふとしたときに心がざわつく思い出

  • 自分に自信をなくすような記憶や言葉

こういった「日常の中の心のトゲ」のような記憶にも効果的です。

もし悩んでいるなら

もしも、これまでカウンセリングがしんどかったり、話すこと自体がつらかったという人がいたら、EMDRを試してみる価値はあると思います。

私は話しても何も変わらないとずっと思い込んできたのもあり、サイコロジストにかかるのも今まで躊躇していたんだろうな。話しても現実が変わることはないし、話すことで頭の整理はできるのですが、話しても自分の心が晴れなかった経験が小さいころにあったのだと思います。その印象をずっと引きずってきていたんだな、と。

私のように思っている方は、EMDRおすすめします。
やってみて損はないと思います。

私のように子育て中で外出が難しい方でも、オンラインのグループセッションという選択肢もあります。日本は分かりませんが、英語でもOKという人はオンラインなら日本からも参加できると思います。

少しでも気になると思ったら、それはきっと、あなたの心がケアされることを求めているサインかもしれません。

必要な方に届きますように