オーストラリアで薬剤師

オーストラリア薬剤師の日常&ローフォドマップライフについて綴っています♪ 

オーストラリア薬剤師の日常生活、薬・健康情報、Low FODMAP dietなどについて綴っています♪

女性の悩み

こんにちは。オーストラリア薬剤師のマギーです。いつもブログを読んでくださりありがとうございます。

この度、お腹の中に小さな命を授かりましたことをご報告させていただきます。

【妊娠というトピックに関して、複雑な思いになる方もいらっしゃることを承知の上で書いていますことをお許しください。私の独自の価値観が入った内容にもなりますので、気分を害される方もいらっしゃるかもしれません。以下は読みたい方のみお読みください。誹謗中傷コメントはお控えください。お願い致します。】


2019年に流産をして以来、あまり気持ちが向かず、それから重い腰を上げてIVFを考え始めるまでに数年かかりました。元々特に子供にこだわりは無かったのですが、年齢と共に周りから聞かれることも増え、まぁ何となく感じるプレッシャーもあり、何も努力しないのもなぁ・・・と思って、『検査するだけでもやってみたら?できないならできないで、それでいいじゃない。知るだけでも、ね。』という言葉に背中を押されて考え始めたという曖昧さ。

多くの女性にとっては、結婚して子供を産み育てることは当たり前なのかもしれません。
ですが、私にとっては当たり前ではありませんでした。その理由があまり分からなかったのですが、きっと小さい頃あまり学校生活で良い思い出が無かったことと、元から特に結婚にも興味がなかったという単にマイノリティーなだけなかもしれません。

そんな私が子供のことを考え始めるまでには外からは見えないですが心の葛藤だらけのすごい挑戦でした。そして実際に行動に移し、ドクターや専門医に予約を取った頃でしょうか。

旦那ちゃんの癌がわかりました。その時はまだ分からなかったのですが、直感で『IVFなんてやってる場合じゃない‌』と思いました。彼の命と健康が最優先になり、IVFはスパッとキャンセル。諦めるというより、私にとっては彼のことしか考えられず、それは自然な選択でした。

この時妊娠・出産という選択肢が私の人生の選択肢から無くなりました。そして今後の人生の方向性が絞られて、癌宣告という予期していなかった事態にも関わらず、不思議なことに気持ち心が落ち着いたように感じたのも事実です。選択肢が多いというのは幸せでもありますが、その分どうしようと頭を抱える方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

病院通いの日々が始まり、私達の目標は、日々を大切に過ごすことに変わりました。とにかく目の前にあるできることをやっていった2年間でした。治療が終わって、やっと一年経ちました。でもまだ一年で、完治と言えるまでまだ先は長いです。

治療中は
『子供がいなくてラッキーだったね。子供がいたらもっと大変だったよ。』

そして治療が終わると途端に
『子供の予定は?』
『子供は持ったほうがいいよ』
というお言葉をいただくことが多く、

励まそうとしてくれてるのは分かりますし、
決して悪気は無いとは分かっているのですが、コロナ禍において仕事と看病でピンピンに張り詰めていた私の心には、その言葉がグサグサと刺さりました。正直、今後のことがどうなるのかも分からず、計画できるような状態では無かったからです。

私は確かに子供を産んだことも育てたこともないので、それを経験している・してきた女性は、素直にすごいと思います。私には想像できない世界です。
ですがこればかりは授かりもので、医療が発達してもコントロールできない部分はあります。子供がいなくても十分波乱万丈な人生を送っている人もいるだろうし、子供を持たない人生を与えられた人も沢山いると思います。子供を持つ・持たないを選択できない人もいます。国によっては、日本と同じように家系、血の繋がりを大事にする国も多いですが、それは私にとってはエゴに感じます。愛を必要としている子供は沢山いるので、子供を育てたいなら養子を考えても良いのでは?と本気で思います。マイノリティーな私の考え方は周りからは理解されないですが

その人を全体で見る前に、『子供がいない=人間として不完全』みたいな考え方やジャッジを、どうしても受け入れることができません。
そもそも、私達はそれぞれ違うミッションを与えられてこの世に存在しているはずだと思います。

自分も含めてですが、人間というのはどうして他人のことを考えず自分の価値観を人に押し付けようとしてしまう勝手な生き物なのでしょうね。

私も気をつけなければいけない、と思います。

私と旦那ちゃんの今後について、周囲からのコメントをスルー出来ず全て受け止めてしまい傷つくのが嫌で、人と会いたくない、外に出るのが億劫だと思った時期もあり、彼の治療が終わったあと自分の生活リズムを徐々に取り戻すまで数ヶ月はかかりました。

そして『子供は?』という言葉から自分を守るために、再発のリスクや、遺伝のこと、私が一人で育てる可能性等など、先を考えれば考えるほど、私には子供がいないほうが幸せだと自分に言い聞かせてきました。

やっと少し日常を取り戻した所に、旦那ちゃんの母親の癌が見つかり、更には旦那ちゃんのリストラ宣告も同時に来ました。きっと意味があって起こっているのだな、と分かっていても精神的にガツンと落とされることが続き、神様はどれだけスパルタなのだろうと思いました。

幸い何とか無事に事が進み、2023年を穏やかに迎えることができました。そして旦那ちゃんの為にも何か変化が必要だと思い、パピーのTobyを迎えることにしました。

2〜3時間ごとに起こされる日々が続き、犬中心の生活になり大変な事は増えましたが、動物のパワーはすごいですね
沢山のHappinessはもちろん、ペット大国なので犬を通して私達の交友関係も広がりました。

犬関係で新しい人達と知り合い、様々な理由で子供を持たないカップルも周りに自然に増えていきました。(お互いそういう話題に触れないのが、心地良すぎます。)旦那ちゃんの今のボスも養子縁組で子供を授かったゲイカップルということもあり、あんなに『自分の存在を(子供として)残したい!』とエゴ丸出しだった旦那ちゃんも『僕たちは僕たちだよね。』と言うようになりました。(旦那ちゃんはステージ4宣告を受けた直後、抗がん剤治療が始まる前に、呼吸も出来てないフラフラな状態で精子凍結をしました。私は危ない状態でそんなことするの辞めてほしかったのですが。)

色々な家族形態が存在することは知っていても、実際に知り合うことで私も『何でも有りじゃん』という意識に完全に変わり、【子供を持つ・持たない】という2択が自然に思考からなくなっていました子供のことを聞かれても、スルーできていました。これには自分もびっくりです。‌


そんな時に、今回の妊娠がわかりました。予想外だったので、どうしよう‌と数日心が揺れました。旦那ちゃんも、動揺。今の短期のポジションを終えたら、キャリアブレイクしてゆっくり旅行でもして今後のことを考えたいと言っていたので、彼にとっても予想外の出来事

ですが、おろすことは全く選択肢にありませんでした。むしろ一度は旦那ちゃんの死を覚悟した私達にこのタイミングで来てくれた命の尊さを感じました。授かったのなら、前回のように流産は避けたい、と思いました。前は妊娠してることも知らずに、体調が悪い中、仕事を優先してしまったからです。関係なかったのかもしれませんが、なるべくなら同じ結果になるのは避けたい。流産後の病院通いは体力的にも精神的にも容易ではありませんでした。

妊娠5週目から体調も優れず、ふらつきと胃のムカムカがありました。後はだるすぎて、頭が働かない。ここで無理して流産したくないので仕事をセーブしようと考え、悩んだ上でボスに相談して短期シフトに変えてもらったのですが、、、

5週目後半から悪阻が急に悪化。ある日職場で吐き気で全く動くことができず、全然仕事になりませんでした‌忙しい時に抜けることで迷惑かかるかもしれないと思ってましたが、こんな状態で仕事に行くほうが迷惑でした
それ以後割り切って、しばらく薬局もコンサルタントの仕事はお休みをしています。

自分の身体が、もう自分のものではないような感じがしています。本来薬でも飲めるものは飲んで無理してしまうタイプですが、今回ばかりは無理するも何も、日常生活が全くできないので諦めるしかない。仕事中心だった私が、ここで初めて仕事だけでなく全てにおいてスローダウンすることになりました。

今は8週目。身体のだるさと、何をしても気持ち悪いため、時間が過ぎるのをひたすら耐えている感じです。椅子に座っても頭がクラクラするのでずっと寝たきり。少しマシな時はたまにあっても、午後3時間過ぎるともう何もできません

悪阻が無い人や軽い人もいるみたいですし、ずっと仕事してたっていう人もいますが、この違いは一体何なのでしょうか。

でも比較しても仕方ないので、身体がストップかけてると理解して今は体調を優先しようと思います。
ブログもアップデートしたいのですが、動ける時が限られているのと、悪阻のことを考えるだけでも気分悪くなるのでまたの機会にします。

まだ早期なので、これからどうなるかもまだわかりません。ですがもう人生で起きることに抵抗するのは辞めました。どんなことでも、起こることには必ず良い意味があって、ベストなタイミングで起きていると思っているので、私は与えられた道を進むのみ‌です。

少し体調が安定したら、ブログも更新したいと思います。しばらくは薬剤師の仕事よりもこういうトピックが続くかと思いますので、興味がある方は気長に待っていただけると幸いです。

今後もよろしくお願い致します。

マギー

オーストラリア在住の女性に朗報です

性感染症の一種である『細菌性膣炎』に
Fleurstat BV gelという新しい薬が、薬剤師の判断で投薬できるPharmacist Only Medicineというカテゴリーに仲間入りしました

ジェルの中身は、抗生物質ではない成分。膣内のpH バランスを変化させることで、細菌の増殖を防ぎます

以前に書いた、性感染症についての記事は
細菌性膣炎というのは、以前の記事に載っている細菌以外の『特定できない細菌』による膣の感染症を指します。
自分には無関係だと思っていても、女性なら必ず目を通してもらいたいです‌ 

そしてPharmacist Only Medicineなどのオーストラリアの薬の分類についてはこちらの記事をご覧ください。


細菌性膣炎は経口抗生物質での治療が必要なため、ドクターにかかって処方箋をもらう必要があります。でも、場合によっては経口剤が使えない場合や、別のアプローチをとりたい場合もあります。

これは、薬剤師が患者さんからお話を伺って、BVの可能性が高いと判断した場合は薬剤師の判断でお出しできます。

悩んでる女性は多いんだなぁと実感する日々です
性感染症という響きが良くないと思われるかもしれませんが、他の理由でもおこることがあります。

あれっ?ちょっと変かも・・・と思ったら、

「病院に行こうか・・・どうしようか・・・」と悩む前に、まずはご相談くださいね

↑このページのトップヘ