オーストラリアで薬剤師

オーストラリアでの日常、薬剤師キャリア&子育てについて綴っています♪ 

オーストラリア薬剤師の日常生活、薬・健康情報、子育てなどについて綴っています♪

これから薬剤師を目指す薬学生の皆さん、

そして薬剤師としてお仕事をされている薬剤師の皆さん、

「薬剤師を目指す(した)理由」って何ですか?

その理由って、すごく大切だと思うんです。

この先落ち込んだ時、仕事で何かがあった時に、きっと大事な『鍵』となる気がします。

私が目指した理由・・・
これは今まで他人に言ったことがありません。
だって反応が
・・・??になることがわかっていたからです。

私はおそらく特殊なケースで、
・・・「薬がきらいだったから。」です。

はっ?

・・・ですよね。

私、薬剤師になりたかったわけではないんです。

幼いころからアレルギーだの、原因不明の症状だの色々やって、
そのたびに薬が増えていって、
ある時(中学生だったかな?)ベットから起きようとしたら、めまいで倒れこみました。

結局、それは副作用でした。(処方されていたのがまさかの抗てんかん薬だったので、今思えば当然!)ちなみに抗てんかん薬は、てんかんではなく、別の症状で処方されていました。


毎日毒を飲んでいる気がして、
すごく薬が嫌いで、
でも飲まないといけない体の自分が、嫌で嫌でたまらなかったんです。
これ全部飲む必要あるの?
前回のとは何が違うの?
本当に必要なの?
みたいな。

だったら、嫌いな薬を勉強しよう、
不要なものは自分で見分けられるようになろう、
と思って薬学部を目指しました。
よく『好きと嫌いは紙一重』と言いますが、今考えると、まさにソレ!!
About, Medicines, Health Food, Medicine
留学中も「薬剤師になる!」じゃなくて、「薬学部に入って薬を勉強する!!」という気持ちは変わりませんでした。
むしろ、海外で生活する大きな環境の変化で体調は乱れました。
でも「環境が体に与える影響の大きさ」を身をもって経験し、興味が『薬⇔体・病気』という関係だけでなく、『環境・体・薬』という三角関係へ広がっていきました。

だって同じ薬が、環境の変化によって効き目が強くなったり、弱くなったりするんですもの。環境というファクター(原因)は私がそれ以降勉強するにあたって外せないものになりました。

なので、現地の高校でも、
授業が終わったら一人で街の図書館に行って日本の受験勉強。
あー、おかげでオーストラリアでの(ビーチにいるはずの)私の青春は、図書館巡りの時間になりましたよ(笑)・・・まぁ、それはそれで良し!


『どうして日本に戻って薬学部に行ったの?
そのままオーストラリアで(もしくはアメリカやカナダなどの他の国で)薬学部に行けば良かったのに・・・』
と言われたことも多々あります。

しかし、私は日本人。
日本の習慣や食べ物をはじめ、日本人の「生活環境」のことは深く理解しています。それも海外に出て客観的に見えたからこそ、より理解が深まりました。
だ・か・ら、
日本人の生活環境はよくわかっている。

だ・か・ら、
あえて日本の薬学部に行きました。そうすれば、『環境⇔体⇔薬』という関係性が深く学べるじゃん♪と。
この思いが強かったんです。だから何を言われてもブレなかった。

薬学部に入ってからはもちろん課題にレポートに、試験勉強さらには研究・・・と大変でしたが、私は興味がどんどん広がって、ますますはまり込んでいきました。

薬学部は食べ物も、水質を含む環境も、皮膚のことや漢方も、実験も、研究も、とにかく薬だけじゃなくて『健康に関することが幅広く勉強できる』学部だったな、と今でも思います。

できることなら(必須科目のカリキュラムでキャパオーバー気味&いっぱいいっぱいでしたが)

薬剤師は多くの患者さんと接する職業なので、心理学も勉強したかったな。

と思いました。(なので、現在は心理学も少し勉強中です。)


もちろん海外では日本の薬剤師免許を使うことはできません。
でも薬剤師としてのバックグラウンドを活かすのであれば、
わざわざもう一度勉強し直して薬剤師にならなくても、調剤テクニシャンやサプリメント・健康食品関係の仕事もあるはずです。さらに、研究の道もあります。

そして、今も続けている日本語教師の仕事のように、全く別のキャリアというオプションもあります。
むしろ薬剤師にこだわらなくたって、他の仕事をしたっていいんです。


Confusion, Left, Right, Straight
私は大学時代、色々な薬学関係の会社の人事の方とお話をさせて頂きました。
私はその当時、バカ正直に「私は薬剤師にこだわりはありません」とはっきりと言っていました。笑
当然ですが、皆様口をそろえて言われたのが「もったいない」という一言。

それがせっかく資格があるのに、もったいない。なのか、
今まで薬学部を出るためにお金と時間をかけてもらったのに、もったいない。なのか、
きっとどちらもあるのでしょうが、それは一般的な意見。

「もったいない」はその人からみたらもったいないだけ。
でも周りからの言葉にその時、私の中心軸はブレてしまったんですね。
そして周りの言う通りにしてきたら、ある時自分が無いことに気づきました。本当に自分がしたいことを押し殺して、見ないふりをしていたから、自分なんてなかった。

本当にこれだ!!!と思ったことがあるのであれば、やってみればよいと思うのです。もし世間の言う「もったいない」がマインドセットとして本当にやりたいことを止めているのであれば、それこそもったいないです。
私も色々やってみたけど、やらないと分からないことも沢山ありました。
やってみたことで、失敗したら失敗した、合わなかったね、で良いじゃないですか。逆に、やってみたら案外自分に向いていた、なんてこともあります。

一見回り道のように思っても、その分違う景色を見ることができるなんて、
逆にそういう選択をしたなんてすばらしいと思います。

薬剤師は、パートタイムや非常勤もあります。と考えると、すごくフレキシブル!
だからパートタイムで生計をやりくりしつつ、別の道を開拓してみるのもあり!だと思います。

ちょっと違うな?と思ったら、初心に戻るのも大切だと思います。
「どうして自分はこの道を選んだんだっけ?」=『Why?』がすごく大事。

…その理由がどうであろうと他人には関係ないんです。でも、自分の感情が入っていれば入っているほど、その理由が強いものになり、ものすごいエネルギーになります。
例えば、自分の経験とかは(私の場合、すごく体調で辛い思いをしたetc)強いモチベーションになります。

特に長い学生生活の中で勉強で行き詰った時や、ちょっと仕事で落ち込んでブルーになっている時とかも。笑

私の場合は、自分が現場に立つことで、健康面で同じような経験をされている方の役に立てているといいなぁと。

大学時代、学生の中でも「薬剤師」という言葉から一番離れていたであろう私が、今あえて薬局薬剤師をしています。自分でも不思議に思う時があります。

さらに海を渡りオーストラリアまで来て、
薬剤師になることを目指していたわけではなかった自分が、今こうやって薬剤師として現地の薬局で様々な患者さんと接する仕事をしているというのは、何か意味があるんだろうなぁと思うことがあります。
偶然に偶然が重なって起きている結果のように思いますが、無意識で自分が自分で選んでいるはずなんです。

日本人の患者さんから頂く「日本語で安心して薬や体調のことが聞けて嬉しい」というお言葉は、正直日々とても励みになります。

最近、少し過去を見つめなおすきっかけがあったので、綴ってみました。

寒くなってきたメルボルン
冬が近づくと気になってくる『乾燥肌』・・・

フェイスエリアが乾燥すると、ファンデーションがきれいにつかない
身体が乾燥すると白く粉が吹いてしまう‌などの見た目が気になりますよね。

でも実は、見た目だけの問題ではない「乾燥肌の落とし穴」について書いてみます

秋~冬になると、セーターがチクチクしたり、肌がかゆくて夜中にボリボリ掻いていた!なんてことはありませんか

敏感肌やアトピーを経験した方、季節で変わる「ゆらぎ肌」の方、オーストラリアの乾燥には要注意です

肌って、外敵が私たちの体に侵入しようとする時に真っ先に守ってくれる『バリアー』なんです。
このバリア機能が、乾燥によって崩れ、その隙間を狙って外敵(細菌や真菌、ウイルスなど)が侵入して感染症を起こしてしまうこともあります。

そして乾燥するとどんどん神経が過敏になって、「かゆみ」の信号が出されます
かゆいからと言ってさらに掻いてしまうと、傷によってどんどんバリアー機能が失われ、さらに外部からの刺激に敏感になります。

乾燥する→刺激に敏感になる→かゆくなる→掻いてしまう(傷がつく)→さらに敏感になる・・・という悪循環
「肌 バリアー C繊維」の画像検索結果
しかも「かゆみ」神経は掻けば掻くほど、皮膚表面に近づくように伸びていき、少しの刺激でも神経が反応してしまうようになってしまうんです

そう・・・
乾燥は見た目だけの問題ではなく、「かゆみ」に発展してしまうんです
アトピーも、湿疹も、肌のバリアー機能が崩れていることが大きな原因なのです。

そこで、オーストラリアで手に入る『おすすめ商品』をご紹介します

La Roche-PosayのThermal Spring Water
ただの水ではなく、フランスの天然温泉水です
「la roche-posay」の画像検索結果
ミネラル成分のセレンには抗炎症効果があります。肌の炎症を抑えてくれるので、アトピーや敏感肌、肌トラブルでお悩みの方にはピッタリ。化粧水としてだけでなく、全身に使えます
さらにうれしい抗酸化作用も

これで肌に水分補給をしたら、ローションやクリームで皮膚に蓋をし、水分を逃がさないようにすることも大切です。私はホホバオイルを使っていますが、敏感肌の方はTolerianeシリーズ、アトピーや湿疹ですでに炎症が起きている場合は、Lipikarシリーズのクリームがおススメです。オーストラリアのskin specialistも推奨しています


ボディーの乾燥の場合は、
熱いシャワーを避けることも大事(寒いと難しいですけどね)

それでもひどい乾燥の場合は、バスオイルで体を洗うという方法もあります。
「QV bath oil」の画像検索結果

フェイスの乾燥は気にする方も多いですが、見落としがちなボディーの乾燥対策も是非

乾燥肌は1~2日でできてしまったものではないため、効果を実感するのにも時間がかかります。バリアー機能を高めるには、毎日地道にお手入れを続けることがとても大切です‌バリア機能がしっかりすると、肌トラブルが起こりにくくなりますよ

こちらの薬局で薬剤師として働いています↓
Murrumbeena駅近☆David Jones Pharmacy
http://www.davidjonespharmacy.com.au/page/products/
オンラインショップはVictoria州で1番お得です☆











最近、朝晩冷え込むようになったメルボルンでは、毎日風邪の患者さんがたくさん相談しに来られます。
私が働いている薬局があるMurrumbeenaには日本人の方も多く、日本人の方も多く来られます。

最近のHot Topicsは風邪。

熱が出たらどうすればいいの?

「熱は下げないほうがいい」という考え方は半分正しいです。免疫細胞がウイルスや菌と戦っているため、発熱しているからです。ただし、38度を超えた場合は下げてあげましょう。

薬局で買えるパナドール↓
関連画像
子ども用もあります↓
「panadol children」の画像検索結果
パナドールは、日本で発熱時にもらう薬:カロナール(アセトアミノフェン)と同じです。
これは胃にも負担が少なく、子どもでもOKの解熱鎮痛薬ですのでお家に1箱常備しておくと何かと便利です。抗炎症薬ではないので炎症には効きませんが、脳に作用して熱を下げてくれます。
(発熱って、脳で指令を出してるんです。)
パナドールで熱を下げても、もちろん効果が切れると熱は上がってきます。

でもそれが普通です。

大事なのは、熱が下がっている時になるべく水分摂取し、消化に良い物をたべて体力を温存することなのです結局は自分の免疫力と体力によってウイルスや菌を殺し、風邪を治します。体力を熱で消耗してしまえば、回復に時間がかかってしまいます。なのでパナドールは使うべき時に使うのが良いです。熱を上げっぱなしにする利点はありません。

さらに、高熱の場合は、体の熱を取るために氷枕を活用してください。
首の横、脇の下、太ももの付け根(内側)には太い血管が通っています。そこにアイスパックを当ててあげると熱を下げるのに効果的です。

鼻水、鼻づまりもあって辛い・・・
そんな方にはフェニレフェリンが入っている総合感冒薬がおススメです↓
「codral day and night」の画像検索結果
これはOTCとして普通に購入可能です。薬が効きやすい人はこれでも鼻水が止まり、夜ぐっすり寝ることができます。ただ、体の大きいオージーには弱すぎるようで、効かない人が多いです。

それでも鼻づまりが酷い方にはこちら↓
「codral day and night」の画像検索結果
Peudoephedrine(日本ではプソイドエフェドリン)はフェニレフェリンよりも効果が高いです。
ただし、これを違法な薬物として使用する人もいるため、購入する際には薬剤師に相談する必要があります。朝と夜用の2種類の錠剤が入っていて、夜用は鼻水を止め、さらに眠りにつきやすいように眠くなるタイプの抗ヒスタミン剤が少し入っています。

風邪のシーズン&花粉症のシーズンに私が毎日愛用しているのはこちら↓
「flo nasal」の画像検索結果
ボトルに粉を入れて水で溶かすと生理食塩水になるので、それを鼻の穴に噴射大きいボトルなので鼻腔全体を洗うことができます。鼻腔を通って、もう片方の鼻の穴から出てくるはず。(少し汚くてすみません)皆さん「鼻から入って口から出る」と思っていらっしゃる方が多いのですが、それはちょっと違います。 それは痛いし苦しいに決まってます。ですが、こちらは口からは出ません!!
だから全く苦しくも痛くもありませんそれには大事なコツがあるので、知りたい方には個別に詳しくお伝えしますね。これは症状がある時はもちろん、風邪予防にもかなり効果的です

さらに・・・
昨年の記事にも登場したArmaForce
「armaforce」の画像検索結果これは本当に救世主
オリーブリーフ、亜鉛、ビタミンC、エキナセアが入っている免疫力を上げてくれるサプリメントです。風邪の季節はこれを飲んでいます。

のどの痛みにはコレ↓ 喉スプレーです。
「armaforce throat spray」の画像検索結果
これもなかなか良くて、仕事中にのどが痛くなったらスプレーしています。長時間うがいできない環境で大活躍です大抵、粘膜からウイルスは体内に入ってくるので、のどの殺菌は効果的です。

お子様の免疫力をアップさせて風邪を予防するにはこちらがおススメ↓

「bioceuticals cold and flu junior」の画像検索結果

特に気候の変動が激しいメルボルン。ワーホリや留学で環境が大きく変わると体調も崩しやすいですよね。そんな時のために何か参考になれば嬉しいです

オーストラリアには、ORT(Opioid Replacement Program)といって、薬物中毒の患者さんのための治療プログラムがあります。

ヘロインやモルヒネを使用する代わりに、メサドンやブプレノルフィンという少し違うタイプの薬物中毒治療用のオピオイドを使用し、なるべく日常生活を送れるようにするための支援プログラムです。

違法薬物を使用することによって、
・死亡の危険性
・犯罪が増える危険性
・注射による感染症が広がる危険性

など様々な影響があります。
もちろん、オーストラリアで違法薬物の保持・使用・売買は禁止されています

このプログラムによって、それらのリスクを下げ、さらに患者さんの健康の向上にもつながります。オーストラリア政府がこのORTを推奨するのにはそのような背景があります。

ORTを行うには・・・
まず専門のドクターが患者さんの状態を把握し、ORTが必要だと判断した場合に行なわれます。
もちろん、street drugと言われる違法薬物によるケースもありますが、術後や慢性痛の痛み止めを長期間服用していたために依存してしまう場合もあります
なので「中毒」という「addiction」ではなく、
「substance use disorder」という言葉を使用しなければなりません。

ORTに使用する薬は二つ、
・methadone(メサドン)
・buprenorphine(ブプレノルフィン)です。

Methadone(メサドン)
オピオイドアゴニスト。(モルヒネと似ています。)
効き始めるのに多少時間がかかりますが半減期が長いのが特徴。
経口吸収が良好なので、シロップ剤が使用されます。
「methadone」の画像検索結果

Buprenorphine(ブプレノルフィン)
オピオイド部分アゴニスト。(=天井効果:ceiling effectがあるため、大量摂取した場合メサドンよりも安全性が高いです。)
これは舌下フィルムです。ブプレノルフィンにナロキソン(オピオイドアンタゴニスト)が配合されています。アゴニスト+アンタゴニスト=効果が打ち消される??と思う方もいらっしゃいますが、これには訳があります。

「suboxone」の画像検索結果

それは静脈注射を避けるためです。
フィルムを溶かして静脈注射しようとすると、配合されているナロキソンによってオピオイド受容体がブロックされます。なので静脈注射をすると、効果が得られず気分が悪くなります。ですが舌下投与だとナロキソンはほとんど吸収されないようになっているんです舌下投与すれば、ブプレノルフィンがだけが効果を発揮してくれます。

ORTでメサドンやブプレノルフィンを投与する際、薬剤師はその患者さんがきちんと飲み込むまで orフィルムが溶けるまで監視しなければなりません。これは、もしもシロップやフィルムをポケットに入れて持ち帰り、ブラックマーケットで売買するような犯罪を防ぐためです。(実際そんなことがありえるのか、どうやったら私たちの目をごまかすことができるのかは正直わかりませんが、現実起こるそうです)もちろんちゃんとした患者さんもいますよ!一見、ORTやっているなんてわからない方もいます。
日本人の感覚では理解できないことも多々ありえるのが海外。私が現在働いている薬局で担当しているORTの患者さんはとても温厚ですが、やはり会話したり投薬する時にはとても緊張します何ともないと思って使った言葉で、もしかしたら相手を刺激してしまう可能性もありますので・・・。最悪の事態を懸念しての体制をとることは必要ですよね。

ORTの期間は人それぞれ。決まりはありませんが、長ければ長いほど成功率が高いと言われています。




日本と違うのでとても理解しにくいオーストラリアの医療制度。
今回は医療費について書いてみます

医療費削減のために、日本同様、オーストラリア政府はジェネリック医薬品を勧めています。
私の印象ですが、日本人を含むアジア系、そしてインド系の人は先発品(オリジナルブランド、いわゆる高いもの)を選ぶ傾向があります。正直な話、有効成分は全く一緒でも、確かに添加物などの微妙な違いはありますので、効果が全く同じとは個人的には思いません。
てんかんや精神系の薬で安定している方が、急にブランドを変えると不安というケースはもちろんあるので、その場合はすでに使用しているブランドを勧めることがあります。でもそれ以外の痛み止めなどの薬はジェネリックでも構わないと思います。価格も安いです。私は自分の薬は自分で調剤しますが、安いジェネリックを選びます。
ジェネリックの方が色々改良されている場合もあります。でも、選択は人それぞれです


日本では医者にかかる時も、薬局で処方箋医薬品を買う時も、全体の価格の3割のみ支払います。(3割負担の場合)

かなり簡単にすると
(薬代+調剤費もろもろ)×0.3=支払う金額

なので、薬は安いものだと当然のように思いがち3割負担なので、ジェネリックでも先発品でも、払う金額には大して差が無いように思うこともあります。
薬局で3000円も払うことがあれば、「すごく高い」と思ってしまうぐらいでもそれは日本の医療システムならではのことなんです

オーストラリアではメディケア(国民保険みたいなもの)を持っている人は、一定の価格以上の医薬品は政府がカバーしてくれます。
一般の人はGeneral Patient、低収入家庭や年金暮らしの方はConcessionというカテゴリーに分けられます。General Patientの場合は、2019年は患者が払う医薬品の最高額が$40.30です。Concessionカードを所持している場合は、$6.50です。

例えばこのSeretideという薬。
喘息の予防薬、ステロイド&β刺激薬の混合吸入薬です。(※英語では予防薬はpreventerと言います。)
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日本では薬の価格+調剤費用などなど含めた料金の3割を支払います。
このSeretide、薬の価格自体が$60を超えるほど高い薬です‌ 

メディケアを持っていない人(旅行者や留学生など)は実費になります。
メディケアありのGeneral Patientは、$40.30支払います。(患者が支払う最高額が$40.30なので、それ以上の分は政府がカバーしてくれます。)
Concessionの方は$6.30支払います。

$60以上もする薬が、Concessionの人はたったの$6.30!
一方、それ以外のGeneral Patientは吸入薬に毎月40ドル以上も支払わなければならないとなると、患者さんの負担は大きく違ってきます。

逆に、薬の価格が支払い最高額よりも安い場合(仮に薬代が$20ドル、調剤費が7ドルとします。)
General Patient・・・薬代+調剤費の総額=$27。これは最高支払額の$40.30よりも安いので、全額支払うことになります。(患者さんは薬局で$27払います。)

Concession Patient・・・薬代+調剤費の総額=$27。これは最高支払額の$6.50よりも高いので、それ以上の料金($27-$6.50=$20.50)は政府がカバーしてくれます。ですので、患者さんがお財布から薬局に出すのは$6.50ということになります。

さらに加えると、以上は保険でカバされる薬の場合です。ちなみに抗インフルエンザ薬のタミフルは保険で元々カバーされません。その場合、General patient でもConcessionでも全額負担で$60ほどの出費になります

オーストラリアではジェネリックを選ばずに先発品を選ぶと、Brand Premiumという価格が上乗せされてしまいます。 以前に書いたBrand Premiumの記事はこちら

Brand Premiumが$3の先発品だとすると、General Patientの場合、最高支払額+Brand Premium=$43.30支払うことになります。 Concessionの場合は最高支払額+Brand Premium=$9.50支払うことになります。
もともと高額支払わなければならないGeneral Patientの場合は「たったの3ドル」になるか、「もともと高いのにさらに3ドル払わないといけないの?」になるか、思うことは人それぞれです。(私は後者です。)ジェネリックにすると薬の価格が半額かそれ以下になる薬も多いので、結果いつも支払い額が30-40ドルだったのが、ジェネリックにすることで10-20ドルくらいになったりします。薬の価格がダイレクトに支払額に影響します。

でもConcessionの場合は、Brand Premiumの薬を選ぶと「いつも$6.50なのに$9以上も払うの?高すぎる!」ということになります。

こういう仕組みなので、オーストラリアではジェネリックにすることで出費をかなり抑えることができます。保険の仕組みが違うと、薬の出費に対する考え方もずいぶん違ってきます。

日本にいた時はあまり薬代について考えたことがありませんでしたが、オーストラリアに来てからは薬代が非常に高価に思ってしまいました薬の価格は日本と変わらないと思うのですが、保険の仕組みが異なるのでそう思ってしまうのでした。




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